外国為替銀行が顧客や他行との為替取引の中で無制限に持ち高を膨らませると、相場見通しを誤った場合に大きな損失をこうむります。このため大蔵省は、銀行経営の健全性を守る意味合いで、各行ごとに持ち高の上限を設定し、限度を超えないよう行政指導しています。ただ銀行の間では、機関投資家の大口注文をこなす必要から、規制の全廃を求める声が強まっています。大蔵省は投機的取引への警戒から規制撤廃に消極的ですが、上位都市銀行などはすでにリスク管理の観点から、独白の持ち高を定めているところも多く、「資金力に応じて持ち高を自前で決める」という実力主義の主張もあります。最近は円高・ドル安が急激に進んだことから、ドルベースで定められている持ち高規制の円換算枠が目減りしており、規制枠の緩和を求める声も出ています。また持ち高規制が円・ドル取引しか対象にしていないため、規制外のドイツマルクなど他通貨でドルの持ち高を膨らますことが可能です。さらに海外支店も規制をはずれているため、現行の規制は「抜け道」があるとの指摘も多いのです。
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